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■「教え方」を教える■




皆さん、隔靴掻痒(かっかそうよう)の感って分かりますか。実は遊々、この間ものすごくじれったい思いを、嫌というほど味わいました。今回は、そのときの体験談です。

食育を始めて5年。この間、ずっと1人で講師を担当してきました。話すこと、料理を作ること、指導すること、講師はこの3つを行います。もちろん、事前準備や参加者のサポートなどは、スタッフの皆さんに手伝ってもらいますが、基本的には教室の主導権は講師が持ちますので、自分の腕(*1)を頼りに活動をしてきたのです。

2010年4月、人事異動がありました。新しい仕事には、食育も含まれています(*2)。

ずっと地域密着型の食育を行ってきた遊々としては、地域での食育の取り組みを進めていこうと思いました。地域の団体が食育を始めるといっても、そのやり方が分からない場合が多い。そこで、地域の皆さんに使ってもらえる食育プログラムを作ろうと思い、光塩の先生にもメンバーに入っていただき、プロジェクトをスタートさせました。

プログラムづくりは、健康増進・食生活改善タイプ、料理教室タイプ、食品の知識タイプなど複数にわたっています。メンバーの皆さんも、初めてのことなので、プログラムといってもイメージが湧かないと思い、最初に典型的な料理教室タイプである「親子料理教室」のプログラムを作ることにしました。

イメージは、おいしい教室(*3)の料理教室だけを取りだしたもの。5年間のノウハウがあるので、それを下敷きにして作っていきました。

プログラムの原型ができあがったあと、それをもとに11月に食育関係団体の方たちに研修会を行いました。1月にこの方たちに親子料理教室をやってもらうためです。言わば「教え方」を教える研修会。遊々が講師となって、実際に料理を作りながら、デモンストレーションのやり方、教えるポイントなどを解説していきます。

終わってから「どうですか、できそうですか?」と聞くと、皆さん力強くうなずいてくれてひと安心しました。

*   *   *   *   *   *   *

前置きが長くなりましたが、こんなシチュエーションで、1月の親子料理教室本番を迎えたのです。

親子料理教室の前日・・・・、スタッフの方が集まって、リハーサルをしていました。この団体のデモンストレーションは、解説をする人と料理を実演する人が違います(*4)。解説者が1人で、実演者が2人。聞くところによると、毎回こうしているそうです。

流れに沿ってひととおりやってみますが、どうもスムーズにいかないようでした。呼吸が合わないし、進め方の理解も足りないようで、不安がよぎります・・・。

さて、当日。20人くらいの親子を迎えて、教室が始まりました。

遊々は調理室の後ろで見ていましたが、昨日よりはるかにスムーズに進んでいます。解説者と実演者の連携もよく、掛け合いのように進む場面も見られました。昨晩、かなり練習したのでしょう。

ここで、教室運営のコツを一つ。

食育教室に初めて参加する人たちは、ほとんどの場合スタートの雰囲気はぎこちないものです。その雰囲気を早く和らげ、楽しい気持ちになってもらうかは、講師の力量次第。

最初が肝心なので、「つかみ」で頑張ります。一方的に話さないで、参加者に話しかけることを心がけます。「家でお手伝いするの?」、「ハンバーグ好きな人!」、「ここはお母さんたちの腕の見せどころですよ」。こんな会話で引きつけます。ジョークで笑いを誘うのもテクニックの一つ。明るい雰囲気の中で、次第に打ち解けてくると、料理をするときもスムーズにいきます。

今回の教室では、このへんの部分もまあまあでした。ところどころ気になる場面もありましたが、最初のデモンストレーションはうまくいって、参加者はグループに分かれて料理を始めました。

各調理台には、スタッフが一人ずつついてサポートをします。事前に「子どもが主役だから、なるべく子どもたちに多くの経験をさせてあげてください」と話していたのですが、どうサポートをしたらいいのか戸惑っている方もいました。

2回目のデモンストレーション。

ここでのハイライトは、マヨネーズづくり。いつも一番人気です。子どもたちに料理の面白さを感じてもらうには、格好の題材なので、事前研修のときもこれには力を入れて分離しない方法を教えました。

ドキドキしながら、実演者の手元を見ていると、あらら、かき混ぜ方が足りない・・・。時間をかけないで作っている・・・。不安は的中して、あっというまに液体風(*5)の物ができ上がってしまいました。しかもきちんと味付けがされていないので、味見をしたスタッフから「?」の反応が・・・。

実際に参加者がマヨネーズを作るときには、遊々が各調理台を回ってコーチしました(*6)ので、どのグループも失敗なく作れました。

そんなこともありましたが、教室自体はスムーズに進んで、無事終了。参加した親子からは高評価をいただきました。講師、スタッフの皆さんにも充実感を味わっていただけたと思います。

終わった後の反省会では、細かい点を指摘させていただきましたが、もう少し、教える、サポートするポイントを教えておけばよかったと自分自身の反省点もありました。

今回、「教え方」を教えるという初めての体験をしましたが、自分でやるよりもものすごく疲れた1日を過ごしてしまいました。ふーっ(汗)。


*1 「腕」というほどの自信はありませんが。

*2 というか、食育の仕事をしたくて異動希望を出しました。

*3 このエピソードは、こちら

*4 ちょっと違和感が・・・。

*5 白いソースみたいな物ができました。

*6 あるお母さんから「マヨネーズ会社の人かと思った」と言われました(笑)。




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