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■1日2食?■



この間、食育関係の本を読んでいたら、興味深い話題が掲載されていました。それは、もともと人間は1日2食だったという話。

本のタイトルは「NHKスペシャルそれでも「好きなものだけ」食べさせますか?」(*1)。その中に「朝食を抜くと基礎代謝が少なくなって太りやすくなる」という章があります。著者は、早稲田大学スポーツ科学学術院教授、鈴木正成さん。

夜型生活が当たり前になって、「遅寝、遅起き、朝食抜き」の子どもたちが増えている中で、「朝食抜き」はなぜ増えるのか、朝食の持つ意味、朝食を食べないことの弊害、本来食事はどうあるべきかなどを書いたものです。その中に、かつては1日2食だったという話が出てきます。

関係する部分を、多少加工しながらピックアップしてみます。

お弁当
しっかりお昼は考えもの?

人工的な照明が当たり前になる前は、日の出から日の入りまでの生活リズムに合わせて食事をしていたので、1日2食制(朝食、夕食)が一般的でした。昼食が摂られるようになったのは戦国時代で、兵士たちが夕食までのつなぎに軽い昼食を摂るようになったことが始まりです。朝、夕はしっかりした内容の食事を摂り、昼食はつなぎ食(*2)という考え方でした。

これが、現代の朝食=軽く、昼食=しっかり、夕食=グルメする、のパターンに変わっていったのは、学校給食の発達に関係があります。学校給食が栄養的に充実し、ほとんど夕食と変わらない豪華なものになり、大人たちも経済的に豊かになったことを背景に弁当派から外食派に転換していきます。夜も宴会などで外食が増え、その結果、朝食は軽い調整食となっていきました。
なんと、昼食の充実こそが、かつては主役だった朝食を脇役に追いやっていったのです。

これに加えて、かつては子どもも、掃除や水まきなど朝一仕事してから朝食を摂る習慣があったのに、現代ではそれがなくなり、夜型生活が浸透したことから朝食を摂る必要がなくなって来たため、欠食率が高くなってきています。

いかがですか。遊々は、1日2食と聞いたとき、正直意外な感じがしましたが、確かに子どものころは家で摂る昼食は軽かった記憶があります。

著者は、単に「朝食を食べましょう」キャンペーンをしても効果は上がらず、こうした社会生活の変遷を理解したうえで、対策を考えるべきであると述べています。
朝食=しっかり、昼食=つないで(*3)、夕食=グルメするが現代の理想の3食とか。

うーん、そうか朝少し早く起きて、軽い仕事(掃除とか庭仕事くらい)をやって、朝食のおかずを増やして、しっかり食べる。昼はおにぎり1個か盛りそば程度。夜は今までどおり。これでよさそうです。
・・・まてよ、昼食の楽しみが全滅? これは痛い!(*4) 生活を変えるかどうかは、もう少し悩んでみることにします。

ところで、著者が本当に言いたかった章のタイトル「朝食を抜くと基礎代謝が少なくなって太りやすくなる」にも興味が湧きませんか? 朝食を抜いていると基礎代謝(*4)が低くなり、少し食べてもエネルギーを消費できなくて肥満化していくということ(*6)。ダイエットした後は、基礎代謝が低くなって、リバウンドして太るのと同じ原理だそうです。


*1 日本放送出版協会刊。NHK「好きなものだけ食べたい」取材班ほか著。

*2 この考え方は、いまでも朝食をしっかり摂って、昼は盛りそば一枚というタイプの方に受け継がれています。

*3 軽いでんぷん質中心の食事。

*4 満足のいかない食事をしたら、人生を損したような気分になるのは遊々だけでしょうか。

*5 全く活動しなくても体が消費しているエネルギー量。若者は高く、高齢になるに従って低くなる。基礎代謝が高いと自由に食べても肥満になりにくい。

*6 1日3食食べていた男子大学院生が、1週間朝食抜き生活をする実験では、基礎代謝が13パーセントも低下した。



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