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■手が料理を作る■



手が料理を作る? そんなの当たり前! その通りですね。でも手は、それを超えて道具みたいなもの。今回はそんなお話です。

光塩時代の最後、校外実習で、「味処升山」にお邪魔したとき(*1)のこと。親方にいろいろ教えてもらった中で、印象に残っていることばがあります。それは、「料理人の手は調理器具のひとつ」ということ。

盛り付けをするときは、箸で食材をつかみますが、そのときは必ず左手を添えて安定させます。これを教えるとき、親方は先ほどのことばを言い、「そのために手は、いつもよく洗って清潔にしていなければいけない」と話していました。普段、余り手の役割は意識していなかったので、「目からウロコ」でした。

そういえば、光塩に入って最初か2回目くらいの調理実習で、先生が学生の方を見ながら(*2)、素早く食材を千切りにして私たちを驚かせていましたが、あれも手の感覚でやっているのでしょう。

これも手で作ります

料理は手で作る。料理が上達するには、手の感覚を磨くことが大切です。鮨を握るときに右手でシャリを丸める、桂剥きは右手親指の感覚で厚さ調整する、人参をシャトー(*3)に切るときペティナイフを左手親指の腹に当てて止める、すべて手の感覚です。右手は包丁を握っていることが多いので、左手が主役になることが多いですね。

最初は、なかなかできませんが、これも練習。練習次第で舌と同じように、手も感覚が鋭くなってきます。

そういえば、釣りに凝ったときに、普通は右手で巻くリールを、右手で竿を操作しようと、家で左手で巻く練習をして体得しました。似ています。

ここで家庭料理でも役立つお話を。洗い物をするときにも手の感覚って役に立ちます。洗剤をスポンジにつけて食器を洗って、そのあとすすぎ洗い(*4)しますが、そのとき洗剤が落ちたかどうかは手の感覚で分かります。ヌルヌル感がなくなるとすすぎは終わりです。

この感覚を利用して、納豆を食べたご飯茶碗を洗います。洗剤をつけたスポンジで洗うと、納豆のネバネバでスポンジが汚れてしまいます。そこで、まず手と流水だけでネバネバを落とします。案外簡単に取れますから、その後は普通に洗います。こちらの方が手間いらずです。同じようにマヨネーズとかカレーなんかも最初に手で洗った方がいいですよ。


*1 詳しくは、「料理のこと」−「卒業前」をご覧ください。

*2 つまり手元を見ないで。遊々は、自宅で千切りの練習をするとき、たまにこれにチャレンジします。案外できます。

*3 人参をラグビーボール型に面取りして、付け合わせに使う。

*4 洗い物をするときは、お湯で洗うのがキホン。食器が温かくなりますので、ふきんで拭いた後は水気がすぐ飛びます。



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