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■盛り付けの妙■



「料理のこと」−「料理上手への道」で書かなかったことが一つあります。それは盛り付けのこと。

家庭料理ではほとんど気にすることがなく、ただ器に盛るという感じが多いと思いますが、料理の最終行程。コンピューターでいうとプリント、オーディオ装置でいうとスピーカーのようなものです。

食べ物の「味」は「見た目」も重要な要素(*1)です。ちょっと気取った料理、お客様にお出しする料理は盛り付けにも気を使いたいものです。今回は、そんな盛り付けのお話。

盛り付けが見事な料理は、まず日本料理。「日本料理は目で食わせる」というとおりです。陰陽説(*2)などを基本に盛り付けされいてるとか。

日本料理と双璧をなすのが、フランス料理。個人的には、こちらの方が上だと思っています。遊々家の食事会にお誘いし、「何が食べたいの?」と聞いて、今まで作った料理の写真を見せると、ほぼフランス料理に決まります(いいかげんな料理ですけど)。フランス料理は、「おいしそう」というよりは「美しい」という表現がぴったりです。

工夫しだいでより料理がおいしくなる(おいしそうになる?)盛り付けの技。家庭料理でも使えます。遊々が盛り付けで重きを置いているのは次の3つ。

お造り
田村潔先生作
ため息が出ます
スモークサーモンのパヌケ
パトリス・ブラン先生作
シンメトリーですねえ
魚介のトマトファルシー
こちらは遊々作
何とかかんとか・・・

■配置
例えば平皿に3つの料理を盛り付けるとしたら、どこにメインとなる料理を置き、あとの2つをどこに置くかということ。

デザインの世界では、日本人は空間を大切にし、不等辺三角形の構図を好み、逆に西洋では、シンメトリー(左右対称)の構図を好むといわれています。しかし、最近の西洋料理を見ると、日本的な構図を取り入れた配置がなされているように見えます。

盛り付けするものは、食べ物なので食べやすさということも要素に入ります。日本料理ははしで食べるので、右手の肘を中心に弧を描くような配置にすると食べやすくなります。

西洋料理は、ナイフとフォークですから、手前側、左側から食べ始めることが多いと思います。そんなことも配置に関わってきます。

■色合い
次に色合い。これは、料理に使う食材そのものですから、献立を立てるときから意識します。肉の茶色、ブロッコリーの緑、にんじんの赤、この3色がそろうとそれだけでおいしそうに見えます。特に、赤系の色が不足すると寂しげになってしまうので気を付けます。家庭でお弁当を作るときに、色のバランスを考えるのと同じです。

盛りつけの最後に、ハーブを上に載せたりすることが多いのですが、あれは香り付けの意味もありますが、色合いを引き立たせるために使う場合もあります。刺身のつま(*3)や掻敷(かいしき・*4)も色合いを重視し、季節感を演出します。

■立体感
家庭の盛り付けとプロの盛り付けで決定的に違うのがこれ。プロは3次元に盛り付けます。

そういえば、光塩の校外実習で「升山」にお世話になったときに、Sさんが枝豆を盛り付けるときに「とにかく山のようにこんもりと盛りなさい」と言っていました。手でつかんでバサッと無造作に皿に盛るわけではありません。

刺身のけんを高く立てたり、メインの食材そのものを高く積んだり、付け合わせで立体感を出したりします。

こんなことに気をつけながら、一度プロの作った料理の写真でも見ながらオシャレな盛り付けにチャレンジしてはいかがですか。



*1 「味の話」−「おいしさの構造」をご覧ください。

*2 この宇宙はすべて陰と陽の2つの要素(男と女、月と太陽など)からできているという考え方だそうです。う〜ん、難しい・・・


*3 刺身の添え物のこと。つまには大根などを千切りにした敷きづまと、花穂ジソ、花丸キュウリ、ボウフウなどの飾りづまがあるが、一般的に敷きづまは「けん」と呼ばれる。ここで言う「つま」は飾りづまのこと。

*4 日本料理で、料理と料理の間を仕切ったり、季節感を出したり、料理に趣を持たせるのに用いられる木の葉や枝など。ハマユウ、ユズリハ、ナンテン、カシワなどが使われる。



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