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■本棚の料理と料理人たち■



遊々家の本棚には、レシピ本のほかに料理に関する本がたくさんあります。ほとんどは料理を趣味にしてからのものですが、それよりもっと以前のものもかなりあります。

料理をしない時期の遊々がなぜ料理の本を? 実は20代の終わりのころに「よし、これからはノンフィクションとSFしか読まないぞ!」(*1)と本の読み方を変えた時があり、その名残りなのです。そのきっかけは、仕事が変わったこと。新しい仕事場のまわりの人たちが皆教養豊かで、教わることが多くて、これまでの自分の生活が恥ずかしくなりました。それで、小説よりは知識が身につくノンフィクションを読み始めたのです。ちなみに、もう一つのSFは昔からの趣味で、やめられなかったから。

こうした中に、辻静雄さんなどの料理に関する本がありました。このころは、闇雲に読んだ中にたまたま料理の本があった程度。

その次は、釣り人の料理本。30代の始めごろから釣りにハマり、同時に魚をさばいて料理することも始めました。その時期に買った本です。今でもときどき作る「アジのなめろう」という漁師料理は、このとき体得した料理です。

最後は、本格的に料理を趣味にしてからの本。これが一番多くて、料理人の書いた本、料理人を書いた本、グルメ本などさまざまなものがあります。

そんな遊々の蔵書の中から、おすすめのものをいくつか紹介します。

■「美味礼賛」海老沢泰久著・文春文庫
数ある料理関係の本の中で、一番のおすすめはこれ。

同名の古典的グルメ本でブリア・サヴァラン著のもの(原題「味覚の生理学」)がありますが、これは日本に本当の意味でフランス料理を広めた辻静雄さんの半生を小説仕立てにしたもの。

それまで、フランス料理というとステーキと舌平目のムニエルくらいしかなかった日本を飛び出し、本当のフランス料理を求めて妻とアメリカからフランスにわたり、食べ歩いた話が面白い。特にヴィエンヌのレストラン、ピラミッドの主人、マダム・ポワンとの交流が感動ものです。一部フィクションが入っていますが、これを読むと辻さんの料理観と日本でのフランス料理の発展がわかります。そして最後は涙、涙・・・

■「エスコフィエ」辻静雄著・ちくま文庫「辻静雄コレクション第2巻」
こちらは、その辻静雄さんの著書。辻さんはフランス料理に関する数々の著書を残していますが、これは現代フランス料理を確立し、「王様のシェフ」か「シェフの王様」かと言われたオーギュスト・エスコフィエの生涯をつづったもの。

そのほかに「フランス料理の手帖」、「舌の世界史」もいい。辻さんの本を読むと、フレンチレストランに行くのが楽しくなります。

■「寿司屋のかみさん うちわけ話」佐川芳江著・講談社文庫
寿司屋のかみさんシリーズ第1作。東中野の小さな寿司屋「名登利寿司」のおかみさんが、仕事の合間の書きためたエッセイ集。

寿司好きの平凡なOLだった著者が、寿司屋のおかみさんになり、とまどいながらもシャリ切り、巻物をこなしていきます。店側から見たお客さんの話も興味深い。
手軽にできる寿司屋レシピもあります。

このシリーズ、講談社と青春文庫から出ています(*2)。

■「神田鶴八鮨ばなし」師岡幸夫著、新潮文庫
鮨に凝ったころ読んだ本。江戸前の職人が語る洒脱なエッセイ。技術書としても優れています。このころマンガの「将太の寿司」をよく読んでいたのですが、随所にこの本からの引き写しがあるように感じました。

■「漁師料理探訪」甲斐崎圭著・日本交通公社刊
魚っ食いの著者が各地の漁港で漁師料理を食べ歩く話。基本無視の豪快な料理が美味しそう。何品か作ってみました。オコゼのどぶ汁(*3)が秀逸。

■「味のなんでも小辞典」日本味と匂学会編・講談社ブルーバックス
味覚に興味を持って、いろいろ知識を蓄えつつあったときに、大方の疑問に答えてくれた本。味覚の不思議ワールドがよくわかります。

■その他のお気に入りの本
「もっとソバ屋で憩う」杉浦日向子とソ連編著・新潮文庫、「スローフードな人生!」島村奈津著・新潮文庫(*4)、「隠し包丁」田村隆著・白水uブックス、「ミクニの奇跡」松木直也著・新潮文庫、「釣魚しゅんの味」盛川宏著、中公文庫


*1 今考えると、すごくかたよった読書方法。遊々がおしゃべりなのは、この時期に蓄えた知識を話したがるため。

*2 いずれも「寿司屋のかみさん ○○○」というタイトルです。

*3 オコゼは地方名で正体はカジカ汁ですけど。

*4 「食育」−「スローフードと食育」をご覧ください。



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