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■スイーツプチ修行■



きっかけは、食育教室でした。

2009年5月に、2009年度の内容を決定したときに、2010年2月のもっとおいしい教室(*1)で、スイーツ特集をすることしました。その時は、漠然と「3品作るとして、ケーキ系、ゼリー系、フルーツ系を1品ずつでいいかな。まだ時間があるし、それまでに決めればいいや」と考えていました。

実は遊々、調理師学校卒なので、コース料理のデザートを作ることはあっても、ケーキ、焼き菓子の類を作ることはありません。教室の準備が始まるまでに、スイーツの勉強をしなくてはならないのです。名付けてスイーツプチ修行(*2)。さてどうなりますやら。

光塩に通っていたときに、年に1回フランスの提携校から先生がやってきて、料理と製菓のデモンストレーションをやります。調理科の学生も製菓のデモンストレーションを見る機会がありました(*3)ので、その時のことを思い出して、イメージを膨らませていました。

時期が迫ってきたので、、まず書店でレシピ本を買ってきました。最初に買ったのは、プロっぽいもので、基礎技術もわからない遊々には難しすぎて挫折。2冊目には、もっと簡単な初心者向けのものを買ってきました。

それからメニューを考え出して、買ってきた本を読みながら、ネットでもレシピを色々と調べました。その結果、ケーキ系の基本と言えるイチゴショートケーキ。家庭でも簡単にできるプレーンマフィン。食事会でもよく作るデザート、パンナコッタの3品にしました。

ここでちょっと食育教室の苦労を。

食育の計画を立てるときに、一番苦労するのがメニュー構成です。教室は調理設備のある部屋で行いますが、調理時間が大体2時間半くらい。この時間内に3品作らなくてはいけません。例えば、ケーキはスポンジを焼いて、それを冷やしてから、ホイップクリームなどでデコレーションを施しますが、これらを足すと2日くらいかかってしまいます。それをどうやって教室で作るか、ここが考えどころです。

今回は、スポンジは出来上がりを提供することにして、デコレーションの部分のみやってもらうことにしました。そのかわり、スポンジ作りと同じような経験ができるマフィンを入れてみました。

教室の準備をしていると、別の依頼がありました。去年2回行った、仕事場の女性向けの話をしてほしいというものです。昼休みに肩の凝らない話をしながら、お弁当(仕出し)+遊々作のデザートを食べていただきます。参加者は70人くらい。去年は、1回目パンナコッタ、2回目はイチゴ大福を提供しました。これも2月です。どうやら2月はスイーツの月になりそうです。

今回は何を作ろうかと色々考えて、イチゴムースをオリジナルにデザインして、ひなまつりバージョンで出すことにしました。

これで、作り慣れているパンナコッタを除き、3品を試作してレシピを完成させなくてはならなくなりました。お~忙し。正月休みはスイーツ漬けになりそうです。

まずは調理器具を買ってきました(*4)。ハンドミキサー、ケーキ型、回転台、絞り袋、口金など一式です。それからレシピを整理して、食材を買ってきて、さっそく試作にかかります。これからがプチ修行。なんせ、絞り袋を本格的に使うのも初めてな遊々なのです。

<イチゴショートケーキ編>→レシピはこちら

スポンジ生地を焼くのは、それほど難しく感じませんでした。最初に全卵とグラニュー糖をハンドミキサーで混ぜて、リボン状にたれるくらいまで泡立てるのですが、ここさえしっかりとやっておけば、きちんと膨らみます。焼くのも大体時間どおりで、ほどよい色に仕上がりました。

難しかったのは、生クリームを塗ること。スポンジを横半分に切って、イチゴのスライス+生クリームを挟んだあと、上面と側面に生クリームを塗りますが、これが形よく仕上がりません。なるべく薄く均一に塗ろうとすると、生地が見えてしまったりします。結局、まあまあのところで妥協してしまいました。

当初、ホイップクリームを絞り袋で絞ってデコレーションするのが難しそうだと思っていましたが、あらかじめ切る位置に目印をつけておく(この場合は8等分)と、ホイップクリームを飾る目印になるのです。これで迷わずにデコレーションすることができました。目印をつけても、最後にはそこから切ってしまうので、特に問題はありませんでした。

<マフィン編>→レシピはこちら

これは簡単、初めての方にも失敗なく焼けます(*5)。ポイントは、無塩バターとグラニュー糖を混ぜるところでしょうか。バターが固いとうまく混ざりません。常温までしっかり戻して、ポマード状になっていれば、混ぜやすいと思います。あとは型紙に入れる分量かな。7分目を目安にすると、イメージどおり、もっこりと膨らみます。入れすぎると、焼いている途中で型紙からこぼれてしまい、格好悪くなります。




<イチゴムース編>→レシピはこちら

これは、ほとんどオリジナルでしたので、デザインするところから始めました。

例によって、メモ用紙に、思い浮かんだ形を書いてみました。イチゴムースの上に、フランボワーズ(木イチゴ)で作ったソースをのっけて・・・、春らしいトッピングは何にしようかなと考えているときに思いついたのが、桜の花の塩漬け。そうあの桜湯にするやつです。

こんな絵を書いて、それからムース部分とソース部分のレシピを調べて、試作しました。

ムースも上にかけるソースもゼラチンを使って固めます。この2つをきれいに2層にするコツは、ゼラチンの性質を把握していること。ゼラチンは常温では固まりません。まずはムースの部分をしっかりと冷蔵庫で冷やし固め、次にソースも温度を下げてから上にのせます。ソースの温度が高ければ、下のムースが溶け出してしまって失敗します。

試作してみると、きれいな2層になって、上に桜の花(塩抜きをして)をのせて完成。

見た目イメージどおり。食べてみるとイメージしたよりはるかにおいしい! さわやかな甘さと酸味、桜の花の塩味が絶妙にマッチして、感動モノでした(*6)。

正月休みのスイーツプチ修行はこうして終わりました。まだまだ技術的にはつたないと思いますが、スイーツ作りの楽しさを味わった1週間でした。

料理の場合は、「塩・コショウ適量」に代表されるように、最後はその人の感性で味付けをします。何人かの人が同じ料理を作っても、同じ味にはなりません。ところがスイーツの場合は、分量がきちんと決められていて、誰が作っても基本的には同じ味になります。

それでは、スイーツの面白さって何でしょうか。それは、基本的な技術をマスターしたあと、その技術を組み合わせてスイーツをデザインする、そこに面白さが生まれるのではないかと思います。形だけでなく、味の組み合わせもです。

甘さは人間に夢を与えます。自分が作ったスイーツで幸せを感じてもらえる、そんなことを思い描きながら、今後も色々なスイーツ作りにチャレンジしていきたいと思います。

最後に戒めの言葉を。

「暴飲暴食鮮(すくな)し仁」

おあとがよろしいようで・・・。


*1 食育教室のステップアップ編。基礎編の「おいしい教室」などに参加した親子を対象にしています。

*2 本格的に習うわけではないので、あくまで「プチ」です。

*3 一応、実習ノートにまとめますが、実習をしないので、「ふ~ん」とか「なんのこっちゃ」という感じでした。

*4 製菓の器具の知識がなくて、思えばこれが一番大変だったかも知れません。自分で調べることのできるネット社会でよかった~。

*5 本当です。職場の料理好きな女性に「作ってみたら」と勧めたら、翌週携帯で撮った完成画像を見せてくれました。うまく焼けたようで、「マイレパートリーに加えます」とメールが来ました。

*6 いつも自画自賛♪



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