料理遊々
料理遊々トップページ料理のこと>海坂藩を旅する3-庄内の食と宿-



TOP

料理のこと

食事会

味の話

食育

陶芸修行

おすすめレシピ

店主プロフィール

LINK


掲示板

料理のこと

■海坂藩を旅する3-庄内の食と宿-■



このシリーズ第3弾、最終回は、食べ歩きと宿。行く前から目をつけて、予約していたところは、ハズレなしの名店でした(*1)。

蔵屋敷LUNA(ルナ)
鶴岡の街中にある日本料理のお店。元の酒蔵がお店になっていて、アンティークの家具などを置いた店内は、落ち着いたおしゃれな空間になっていました。純粋な日本料理を少しだけアレンジしてあります。食事で出てきた、庄内米つや姫が絶品でした。

<夜の膳 月の旅人>
①前菜 アスパラ豆腐、新蓮根白煮、合鴨香り焼き、手長海老、丸十蜜煮、はす芋胡麻クリーム掛け、山形のだしと夏烏賊の和え物
②椀盛替わり 焼きトマトと干し貝柱のスープ
③造里 海まかせ波まかせ
④焼物 地物白身魚のオイル焼き貝割れ御添え
⑤揚物 茄子素揚げ鶏味噌掛け あお唐 エリンギ茸
⑥珍味 冷やしのっぺい 南京 里芋 オクラ 蒟蒻
⑦合肴 山形黒毛和牛ヒレ肉の石焼 野菜三種 和風ソース
⑧酢の物 「夏の風物詩」由良産岩ガキ ポン酢
⑨食事 白御飯(つや姫) 味噌汁 お漬物
⑩デザート ブルーベリーチーズケーキ

LUNA入り口
LUNA入り口
LUNA店舗
LUNA店舗
LUNA店内
LUNA店内
前菜
前菜
焼きトマトと干し貝柱のスープ
焼きトマトと干し貝柱のスープ
お造り
お造り


アル・ケッチャーノ
鶴岡の郊外にある、全国的に有名なイタリアン・レストラン(*2)。オーナーシェフ、奥田政行氏による庄内の食材を使った地産地消イタリアン。

①岩ガキ、モロヘイヤソース
②稚鮎と茄子
③赤海老のリゾット
④甘鯛松笠焼き
⑤余目産マッシュルームのパスタ
⑥庄内牛と人参のピュレ
⑦桃のデザート3種盛り、ジェラート、ゼリー、コンポート

アル・ケッチャーノ
アル・ケッチャーノ
イル・ケッチャーノ
隣にある姉妹店、イル・ケッチャーノ
稚鮎と茄子
稚鮎と茄子
赤海老のリゾット
赤海老のリゾット
庄内牛と人参のピュレ
庄内牛と人参のピュレ
炭塩でいただきます


アル・ケッチャーノの料理を食べて気づいたことがあります。それは、ブロード(*3)の味がほとんどしないこと。そのため、素材そのものの味が引き立ちます。へぇ~、こんな料理があるんだ。まるで、庄内の大地と海を食べているような気がします。目からウロコのイタリアンでした。

そういえば、今回の旅で食べた日本料理でも、ダシが効いたものはあまりありませんでした。庄内料理の特徴?


湯田川温泉 九兵衛旅館
藤沢周平が生前、定宿にしていた旅館。「きゅうべえ」ではなく、「くへえ」と読みます。

藤沢さんは、作家デビュー前に短期間、湯田川小学校に教員として勤務していた時期があり、その縁でしょうか。

館内には、色紙など藤沢さんゆかりの品が多数展示されていて、さながら藤沢博物館のようでした。遊々は、その中でも、藤沢さんがよく泊まった部屋に泊まることができました。満足♪

ひなびた温泉旅館を想像していたのですが、ホスピタリティに優れた高級旅館で、リピーターも多いとのことです。

浴場は2つあって、時間で男湯、女湯が交代するシステム。一つは露天風呂付き、もう一つは壁が水槽になっていて、大きな金魚が泳いでいました。

旅館、ホテルの食事というと、作り置きのものをいっぺんに出す形式が多いのですが、ここはそんなことはなくて、満足のいくものでした。

<夕食の献立>
①胡麻豆腐
②前菜 うどきんぴら ささげカシューナッツ味噌 枝豆の和風ムース モロヘイヤとおぼろ豆腐
③お造り 平目 生鮹
④由良港直送地魚握り寿し キス 西バイ 赤海老
⑤庄内豚のしゃぶしゃぶ 味噌ヴィネグレットソース
⑥鰺からしあんかけ
⑦地魚 口細がれい塩焼き
⑧食事 特別栽培米はえぬき あおさ汁 漬物 山形青菜着 庄内柿大根
⑨板長手造りデザート パンナコッタ 抹茶あいす 庄内麩のフィエタージュ
別注文=岩ガキ

藤沢周平の定宿
藤沢周平の定宿
桂の間
泊まったのは桂の間
別注文の岩ガキ
別注文の岩ガキ
地魚握り寿し
地魚握り寿し
庄内豚のしゃぶしゃぶ
庄内豚のしゃぶしゃぶ


岩ガキ
今回の3店で、共通して出てきたのは岩ガキ。普通のカキより粒がとても大きくて、しかも味が濃厚。絶対、オススメです。一度食べてみてください。

サクランボ
山形といえばサクランボを連想する方も多いと思います。本場は、もっと内陸部の山形市の方ですが、鶴岡にもありました。北海道のものと比べて、粒が大きくて味が濃い。

時期的には有名な佐藤錦(さとうにしき)は終わり近くなっていて、仕事場におみやげ替わりに紅秀峰(べにしゅうほう)という品種を送ったら、帰ってからとても感謝されました。

お酒
山形のお酒もおいしい。今後の旅では、初孫、ひとめぼれ、大山など地酒を飲みました。口に含むと、米どころ庄内平野と出羽三山の風景が広がって・・・。嗚呼!

考えさせられたこと
ところで、今回2つの出来事で考えさせられたことがありました。それは、サービスの重要さということ。

最初は蔵屋敷LUNAでのこと。ホテルから距離のある所だったので、お会計を頼んだときに、「帰りのタクシーを頼んでください」とリクエスト。会計を終えて、アンティークのソファーで待っていても、なかなか来ません。30分ほど過ぎた後で、お店の人に確認すると、焦った感じで「いまこちらに向かっています」とのこと。どうやら忘れていたようです。

次は九兵衛旅館でのこと。テーブルに献立表があったので、それを見くらべながら、食べていると1品出てこない。あれっと思っていると、食事に入ってしまいました。それを食べていると、仲居さんが来て「すみません、料理が前後してしまいまして・・・」と一言。忘れていた料理が出てきました。

2店とも完璧な料理が出てきましたが、普通のお客さんならこんなことで印象を悪くしてしまい、料理のおいしさは過去のものとなってしまうのでしょう。調理とサービス、どちらも軽重はなく、一体となってお客様の満足を得られるのです。

最後は辛口になってしまいましたが、決してクレームではなく、自分がお店を持ったときに、心に留めておきたいことだからです。

ともあれ、素晴らしい庄内の食と宿に乾杯!!


*1 飛び込みで入ったところは、イマイチでしたが。

*2 TBS「情熱大陸」でも紹介されました。

*3 イタリア料理で使うダシ汁。フランス料理のフォンのようなもの。



 戻る コンテンツのトップへ 次へ