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■子どものころ■



夏になると、川辺が主な遊び場でした。近くを流れる川に行って、釣りをしたり、トンボやクワガタを取ったり、深みで泳いだりしていました。世の中の時間が、今よりもゆったりと流れていた1960年代のことです。

道東の田舎町の実家は専業農家。主な作物は、麦、豆類、ビート。寒冷地のため、近所でも米はそれほど作ってはいませんでした。お向かい(*1)は酪農を営んでいました。ちょうど農業の機械化が進み始めたころで、納屋には段々と農作業の機械が多くなっていったことを記憶しています(*2)。

食卓は、今と違ってちゃぶ台。一家4人がこれで食事をします。孤食という言葉もなく、当然のように、全員が揃ってから食事を始めます。

家長としての父は威厳があり、はしの上げ下げ、好き嫌いは厳しく注意されます。

トウモロコシ
トマト


新鮮だけど、平凡な食材で作られたオカズ。カレーライス(*3)やフライなど、洋食が少しずつ入りだしたのは、このころです。ほどなく冷蔵庫(*4)が台所に入って、食材が豊富になりました。

生産用の畑は30ヘクタールほどあって、それ以外に家の裏手に、自分たちが食べる野菜などを作る畑がありました。

ここで、トマト、大根、ホウレンソウ、ナス、カボチャ、アジウリ(*5)、イチゴを作っていました。これ以外のものは、生産用の畑で作っていたので、必要なときはそちらに採りにいきました。

そうそう、シイタケの原木に水をかけると、にょきにょきシイタケが出てきたっけ。

その畑の横に、果実が成る木があり、グズベリー(西洋すぐり)、カリンズ、スモモ、アンズなどが採れます。

そのほか、秋になると、山に行って、山ぶどう、コクワ(*6)なんかを採ってきて、食べていました。夏になると赤い実をつける、野生の木イチゴも思い出します。こうしてみると、結構ベリー系が多いですね。

あのころおいしかったのは、もぎたてをすぐかぶりついたトマト、朝取りのトウモロコシ(*7)、えんどう豆(グリーンピース)の塩ゆで、ふかしたジャガイモなどなど。

現代は、手に入らないものがないほど食材があふれかえり、あまたの料理方法でそれを食べることができます。もうあの時代に戻ることはできないと思いますが、なぜか懐かしい。どちらが「おいしい」かっていうと・・・、考えさせられます。あのころの方が幸せだったのかなって。

今回は、ノスタルジックな「食」のご紹介でした。皆さんの子どものころは、いかがでしたか。


→このページを書いた後、2010年9月に故郷に帰る機会がありました。自宅のあったところはきれいさっぱりなくなっていて、ただの空き地になっていました。



*1  といっても、距離は畑を挟んで200メートルほどあります。

*2 もっとも、トラクターが入っても、農耕馬はいました。この馬、名前があったはずなのに、不思議なことに名前で呼んだ記憶がありません。

*3 S&Bのカレー粉で作っていました。

*4 冷蔵庫より、洗濯機の方が印象に残っています。最初のものは、脱水槽がなくて、ゴムのローラを手で回して、洗濯物を絞っていた。懐かしっ!!

*5 プリンスメロンの原種みたいなやつ。熟れてもあまり甘くなりません。最近見かけませんね。

*6 味はキウイフルーツにそっくり。未熟なものを食べ過ぎると、お尻がかゆくなります。

*7 当時の主力品種は、スイートコーン。



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