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■信州旅行記・そば巡りその1■



長野県山形村のそば畑


「そうだ旅行に行こう!」

店をやめた後していた8カ月の事務の仕事が終わり、少し充電期間を取ることにしました。学校を卒業してから38年間公務員として勤め、その後すぐ居酒屋を開業。閉店後の事務仕事と、約40年間働きづめだったからです。

この機会に本格的にそばのことを勉強しようと思い、その一環として全国のそば処を巡る旅に出ることにしました。

旅行期間は大体1週間(*1)。本やネットで調べてみて、山形県、福島県、そして長野県をピックアップ。当初この3県をすべて回ろうと思っていたのですが、移動距離が長くなってしまい、うまく回れないことが分かりました。そこで、そば処では全国に名を馳せた信州、長野県に絞って食べ歩きを計画しました。

いつもの食べ歩きの旅では、現地で気ままに店に入ることが多かったのですが、今回は目的がそば屋探訪なので事前にしっかり調査して店を決めました。行程表も作って、こんなに準備をした旅行は初めてです。

信州への旅がスタートしたのは、2015年6月下旬のことでした。行程はこんな感じ。
1日目:札幌-東京-長野市
2日目:富倉そば-善光寺観光-長野市内のそば屋
3日目:戸隠そば-戸隠神社-飯綱そば
4日目:長野市-山形村のそば屋-松本市-松本城観光
5日目:高遠そば
6日目:松本市-長野市-東京ーかっぱ橋道具街
7日目:新国立美術館-札幌

まずはお目当てのそば屋のレポートから始めます。

■かじか亭(飯山市富倉)
県北部の新潟との県境に近い山奥(*2)にあるそば屋。 ここのそばの特徴は、オヤマボクチという植物の葉の繊維をつなぎに使っていることだそうです。天ざるの並をオーダーしました。

少し黒めの細い平打ちのそば。短い麺がかなり混じっていて、画像では分かりづらいと思いますが、そばがつやつやと輝いています。つるつるとしたのど越しで、これがオヤマボクチのつなぎの効果でしょうか。コシは見た目ほどありません。つゆはカツオ節がかなり効いています。

天ぷらは野菜ばかりで、抹茶塩がついていました。ボリューム満点ですが、サクサクに上がっていて、軽~く食べられました。

かじか亭
かじか亭
天ざる並
天ざる並


■北野家本店(長野市善光寺前)
夜営業で行きました。善光寺につながるメインストリートから少し入った所にあります。
ガイドブックでは芸能人も訪れる人気店となっていましたが、遊々のほかには一人の客のみで、思わず、外しちゃったかも・・・と不安(*3)。

お目当ては1日限定10食の十割そばだったのですが、売り切れだったので、普通のもりそばを頼みました。レンタカーはホテルに置いてきているので、ビールと日本酒もオーダー。

そばは細くて短い。しっかりとしたコシがあり、噛むと甘味もある。つゆはカツオ節が立っていました。

北野家本店
北野家本店
もりそば
もりそば


そばはまあまあでしたが、店員さんが無愛想なうえに私語が多くて、ちょっと期待外れかなー。早々に退散しました。

■うずら亭(長野市戸隠)
長野市街からはかなり遠い場所、戸隠神社中社の傍らにあるそば屋さん。開店時刻にお邪魔しましたが、すでにお客さんが来始めていて、2階の客席に案内されました。噂どおりの繁盛店のようです。

2階は広い小上がりと、テーブル席。小上がりの片隅に案内され、ざるとろろそばをオーダーしました。注文を聞いた店員さん、「お待ちいただく間に、よろしかったらご覧ください」と、「戸隠の野鳥たち」という写真集を渡してくれました。接客の女性はたくさんいますが、どの人もさわやかでかゆいところに手が届くサービスぶり。

そばの薬味のワサビは、自分でおろす方式。ワサビをすりおろしながら写真集を見ていると、そばが運ばれてきました。

うずら家
うずら家
野鳥の写真集
野鳥の写真集
薬味のワサビ
薬味のワサビ


戸隠山は、霧が多く寒暖の差が激しいことから、そばの栽培に適していて「霧下そば」と呼ばれています。戸隠そば独特のこの盛り方。「ぼっち盛り」というのだそうです。やや平打ちぎみの二八のそばは、長さが出ていて、角が立っています。コシがあり、かなりな存在感。つゆは甘味がやや少ないタイプ。何かが強調されているということはなく、フラットに感じられ、この麺と合っています。薬味は先ほどのワサビのほかに、辛味大根、洗いネギ。そば全体が、料理として完成されていて、接客のよさと相まって、さすが名店という感じ(*4)。今回のそば処巡りの中では、一、二を争う素晴らしさ。

ざるとろろそば
ざるとろろそば
独特の盛り方
独特の盛り方



*1 家庭菜園の野菜たちのために、これ以上長く留守にできない。

*2 本当に山奥で「こんなところにそば屋があるの?」って不安が募りました。着くまでに何度かカーナビを確認した。

*3 この予感は的中・・・。

*4 前夜の北野家本店のことがあったので、余計にそう感じたのかもしれません。接客って本当に大事。



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