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■十坪九席その1・洗い物の極意■



「そば処酔いどころ まちや」。2015年暮れに開店した十坪九席の小体(*1)なそば屋ですが、一人で営業するにはそれなりの工夫が・・・。

*     *     *     *     *


店を運営していくうえで、洗い物にかける時間は重要。計った訳ではありませんが、全体の2割近くの時間はかけていると思います。

以前の居酒屋では、提供した料理の食器などはママ(姉)が洗っていましたので、遊々は自分が使った調理器具だけでした。

席数が半分になったとはいえ、荒い物は増えました。すべてを効率的にこなすには、自然と自分の中で方法論が定まっていったのです。

■洗剤
市販されている台所用洗剤は様々なものがあります。油汚れに強いもの、手に優しいもの、そして家庭用と業務用。大型のホームセンターに行くと棚一杯に並べられています。

その中で遊々は2種類を使っています。一つは家庭用の「ヤシノミ洗剤」。成分が天然素材で、手荒れが少ない。開店当初、ひどい手荒れに悩んでいて、これに替えたらかなり軽減されました。

いい点は泡落ちがいいこと。すすぎの時には、さっと湯に通すだけで流れ落ちます。時間短縮と水道の消費量減に役立ちます。

欠点は、油が落ちないこと。このため、油で汚れたものには業務用の「キュキュット」を使っています。こちらは、油汚れにはめっぽう強い。欠点は、手荒れしやすいことです。

2つの洗剤を切り替える時に、同じスポンジを使っても特に問題はありません。

■漬け置き
漬け置きはなるべくしないようにしたい。下げてきた食器類はなるべく早く洗ってしまいます。自宅ではともかく、店では衛生好ましくないことは排除していきます。小まめに洗い物をしていかないと、閉店後の2時間を洗い物に費やすなんてことも起こります。

それでも、鍋などにこびりついたものは、仕方なく漬け置き(*2)にしますが、この時は水ではなくお湯。水と比べると、汚れを短時間で浮かせられます。

■洗い
洗うのは水かお湯かという論争もあります。手荒れを防ぐなら水という人もいますが、遊々は断然お湯派。衛生的に洗うには、やはり湯です。拭き上げ後の乾燥も早い。

シンク一杯に溜まった食器や調理器具。これをどんな順番で洗っていくかというのが、とっても重要です。

最初に作業するスペースを作るために、大きな物から洗っていきます。下から引っ張り出してでも大きなものをやっつけちゃった方が、後の作業が楽になります。

もう一つ、これはそば屋独特のものですが、そばザルは早めに洗います。水を吸収しにくい竹製のすだれとはいえ、一晩も水につけておくと黒カビが発生して、使い物にならなくなるので、これは一番先に洗って乾かします。

大物から洗うと    こんなにすっきり
 大物から洗うと    こんなにすっきり


洗剤をつけて洗う、すすぐ、そして水切りカゴに積んでいく。なるべく同じ物を洗っていくのが効率的です。後で所定の場所に保管するのにも都合がよいと思います。

水切りカゴに積む時に、ちょっとした注意が必要。プラスチック容器のように、ぴったりと合わさる物を重ねてはいけません。水がついた状態で重ねると、吸着してしまって、はがすのに苦労します。水切りのためにも、少しずらして置きます。

同じように、グラスなどで重ねると食いついてしまい、無理に取ろうとするとひびが入るものがあります(*3)。これも要注意。陶磁器製のものは、ぴったり密着することがないので、この心配はありません。

■水切り・拭き上げ
洗い立てをすぐ拭くと、ふきんが多くの水を吸って、すぐ使えなくなってしまいます。ほんの1、2分でいいから水切りをします。

①の洗い・すすぎ-①の水切り-②の洗い-①の拭き上げ-②のすすぎ、というサイクルを繰り返していくと、時間のロスなく進められます。

■乾燥
洗い終わった物は、すぐに使い回しする物を除いて、乾燥させます。ボウルなどを上に重ねると、下の物の乾燥が進みませんから、広げて干します。2時間も乾燥させれば、水分は飛びますが、一晩干せば食中毒の心配はありません。


しっかし、こんなに真剣に洗い物について書いた文章って、他にないじゃないかな・・・。


*1 こてい。小じんまりという意味。

*2 北海道弁で「うるかす」と言います。

*3 実際に何個かグラスを駄目にした。



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