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■登 り 窯■



登り窯の作品
登り窯から生まれた作品たち

赤ぴでは、年に1回か2回登り窯に入れます。登り窯とは、山の傾斜地に階段式に窯を作って、昔ながらに薪を燃やして焼成する窯のことです。薪を燃焼させることによって、直接作品に炎があたり、燃焼中に灰が作品に降りかかり成分が溶けて釉薬となる「自然釉」と呼ばれる状態になります。

芸術の森の登り窯
芸術の森の登り窯
以前は小平町(*1)にある窯を使っていましたが、最近は芸術の森(*2)の登り窯に入れています。

登り窯の張り紙が赤ぴの壁に張られると、経験のある人はそわそわ落ち着きません。今度はどんな大作を作ろうか考え始めます。大皿にしようか、花器にしようかというぐあい。登り窯に入れる条件が、素焼き前の乾燥状態で1キログラム以上なのです。「登りいれるの?」、「うん、今年は何にしようかな」なんて会話が飛び交います。

登り窯に入れるものは、大抵は釉薬をかけません。というのは、自然釉のかかり方がすごくソフトで、備前焼(*3)とか古い常滑焼(*4)みたいに渋い作品ができるからです。変化をつけるために補助的に釉薬を使う人もいます。

乾燥棚や素焼き済みの棚に大きな作品が所狭しと並んでいきます。先生方に鋭い質問が飛んだりするのもこの時期。でも先生方もどんな焼き上がりになるか明確には答えられません。なぜなら、登り窯は火のあたり方と灰のかぶり方によって、焼き上がりは千差万別だからです。

作品40
銀色がうまく出ています
作品41
ろくろ目を利かせた作品
よく陶芸家が窯から作品を出して、気に入らない作品を割っている場面がありますが、出来上がりが計算できないためです。それも登り窯の面白さの一つ。ただし、我々は気に入らないからといって割るわけにはいきません。何せ、大物だけに焼成代が高い。

遊々は、昨年初めて入れて、そのときは俎板皿(まないたざら・*5)を焼きました。今回は、片口型の花器で粘土が違う物を一つずつ。自分用と結婚する友達用に焼きます。

約2キログラムの粘土を電動ろくろに載っけて、大きな器にひきあげます。おろしてから、指を使って片口になるところを出っ張らせ、櫛(*6)を使って細かく模様をつけていきます。まあまあうまくいって、1週間後に2個目にチェレンジ。ほぼイメージどおり。ひび割れができないように慎重に乾燥させます。

2007年6月3日、赤ぴに行くとたくさんの作品ができあがっていて、みんなで鑑賞。思いがけなくいい色がでている作品や、灰釉のかかりがイマイチで不満の残る作品もあったみたいです。

遊々の片口は思いがけなく銀色が出ていたりしてほぼ満足できるものでした。また機会があればチャレンジしてみたいと思います。


*1 北海道の北部、日本海側にある町。札幌からはけっこう遠い。

*2 札幌市南区の郊外にある屋外に彫刻がたくさんある美術館。通称「げいもり」。前衛的な作品が面白い。工房や屋内美術館もあります。PMF(パシフィック・ミュージック・フェスティバル)のメイン会場でもある。

*3 岡山県備前市で焼かれる陶器。釉薬を使わない焼締めで窯の中の炎による窯変が多彩。

*4 愛知県常滑市で焼かれる陶器。古くは焼締めの大壺で知られた。

*5 厚めの板状の皿。お造りを盛り付けます。本当は魚をまるごと載せて、客に見せるためのものだとか。

*6 作陶用の道具で、櫛を小型にして厚みを持たせたような形をしている。



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